お茶
中国で生まれたお茶は、ひと息入れたい時の飲み物として、何千年にもわたって人々に愛されてきました。紅茶や緑茶、そのほか様々な種類のお茶が、「カメリア・シネンシス」という1つの植物の葉から作られています。カメリア・シネンシスは、世界各地の熱帯・亜熱帯地域で育ち、なかでもインド、中国、ケニア、スリランカ、インドネシア、アルゼンチン、ブラジルなどの国は、細かく刻んで乾燥させた茶葉を大量に輸出しています。お茶の栽培地は世界で約240万ヘクタール(600万エーカー)に上っていて、その多くは「エステート」と呼ばれる大規模なプランテーションです。
お茶は、通年の雇用をもたらす産業です。特に、枝の先端に出た3枚ほどの茶葉だけを入念に摘み取っていく作業者は、一年を通して仕事のない時期がありません。一方で、ほかの熱帯作物と同様に、お茶も、周囲の環境や労働者にかかわる問題を数多くもたらしています。生物多様性に富んだ熱帯林を、見た目には美しいものの単一種しか存在しない耕作地へと変えてしまうためです。土壌の流出、水の供給確保への競争、肥料による汚染、茶葉の乾燥機に使う薪木の必要性なども、大きな環境懸念です。また、労働者は、賃金、労働組合、住宅、医療、その他の権利にかかわる問題に直面しています。
サステナブル・アグリカルチャー・ネットワークの基準に従うことで、お茶の栽培農家は、栽培にまつわる社会・環境問題に予防的に対処していけるようになります。レインフォレスト・アライアンスでは、様々な立場の利害関係者が集う会合をケニアで開いて、基準作りに関する意見を集めました。コーヒーやバナナなどの作物で効果を上げてきたように、お茶の栽培でも実効のある基準を策定するためでした。
レインフォレスト・アライアンスが認定した初の農園は、ケニアのケリチョにあり、リプトンやPGティップスといったブランドの茶葉を作っているユニリーバが保有しています。このエステートは、過去10年以上にわたって維持可能な茶葉栽培に努めてきました。労働者には最低賃金以上の賃金が支払われていて、本人とその家族が、医療、学校、住宅、その他の福利厚生を受けています。
ユニリーバは大規模なエステートを経営していますが、ケニア産のお茶の大部分を生産しているのは、小規模な農園です。このなかには、農業協同組合のケニア茶開発機関(KTDA)に加盟している21万8,000件の農家も含まれています。レインフォレスト・アライアンスでは、KTDAの加盟農家と協力して、認定制度が大小両方の農園と労働者に恩恵をもたらすものとなるよう、活動を続けています。

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