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レインフォレスト・アライアンスがコーヒー農園の気候変動対策を支援

2011年12月5日

グアテマラのエル・プラタニーリョが、レインフォレスト・アライアンスの新しい気候モジュールに則って検証された農園第1号となりました。この気候モジュールは、既存のサステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)基準を補完する一連のガイドラインです。このモジュールを活用することで、農園は、気候変動の影響に的確に対応し、温室効果ガスの排出を最小限に抑え、二酸化炭素固定化を促進し、そしてエネルギー消費を最小減に減らせるようになります。

「これは、コーヒー農園のための世界初の気候モジュールです。この革新的なツールは、世界中のコーヒー農園が気候変動の影響に適応するうえで役立つ可能性を秘めています」と、レインフォレスト・アライアンス代表のテンシー・ウェランは語っています。

このモジュールは、サステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)に加え、グアテマラ・コーヒー協会(ANACAFE)、米州熱帯研究基金(FIIT)、およびコーヒー豆の国際貿易会社、EFICOによって開発されました。

コーヒー農園は、気候変動の影響を受けて、深刻な課題に直面しています。長期化する干ばつ、予測のできない降雨パターン、そして暴風雨などはすべて、農園の作物と、ひいては生活の糧に対する大きな脅威となります。いくつかのコーヒー栽培地域では、気象パターンの変化によって、すでに収穫が激減しています。その一方で、世界のコーヒー需要は着実に増加していて、既存の生態系に対するプレッシャーをますます強めています。

「さらなる森林伐採をせずに農家の人々が生活を支えられるようになるのであれば、私たちは、農法の改良や地域の生態系の保護と回復を支援しなければなりません」と、ラテンアメリカでレインフォレスト・アライアンスの持続可能農業プロジェクトを統括するジャンルカ・ゴンドリーニは語っています。

新しい気候モジュールは、レインフォレスト・アライアンス認証農園になるための要件である既存のSAN基準を補完する自主基準です。SAN基準には、気候変動への耐性を高めるいくつかの方法が含まれており、例えば、日陰を維持するための植樹、土壌管理、地域の生態系の保護などが挙げられます。この気候モジュールに準拠することで、農園は、気候変動の影響に備えるためのさらなるステップを取れるようになります。

このモジュールの公開諮問プロセスはSANが担当し、41カ国にわたる350件以上の利害関係者から論評意見を集めました。また、実地検証と勉強会をラテンアメリカ、アフリカ、アジアで行って、様々な生産地の小規模農家や大規模農園でこのモジュールがどのように実践できるかを見極めてきました。このプロジェクトは、ロックフェラー財団とEFICO財団からの資金提供により実現しました。

「欧州のコーヒー・メーカーがこのプロジェクトに多大な関心を示してくれたことに対し、とても感謝しています。そのうち数社は、この気候モジュールに準拠した農園からのコーヒー豆の買い付けを約束してくれました。エル・プラタニーリョで今年収穫されたコーヒー豆は、オランダのPeeze Coffee、ベルギーのBeyers CoffeeとRomboutsに販売されました」と、ジャンルカ・ジョバンニは説明しています。

***以上***

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メディア関係者のための補足情報

レインフォレスト・アライアンスについて

レインフォレスト・アライアンスは、大地を生活の糧としている人々と協力して、農作物の栽培方法、林産品の収穫方法、観光客の受入方法などを変えられるよう、支援を提供しています。大規模な多国籍企業から、小規模な地域コミュニティの協同組合まで、様々な事業体と消費者が世界各地でレインフォレスト・アライアンスの取り組みに参加しながら、サステナビリティ要求をますます高めつつある世界の市場に対して、責任ある方法で作られた産品やサービスを送り出しています。詳しくは、www.rainforest-alliance.orgをご覧ください。

気候変動とコーヒーに関するレインフォレスト・アライアンスの取り組み

レインフォレスト・アライアンスは、以下の3つの手段を通じてコーヒー農園と協力することで、気候変動の緩和とその影響への対応を支援しています。

1. レインフォレスト・アライアンス認証

SAN基準で義務付けられた農法に従うことにより、農園は以下のことを達成できるようになり、結果として、気候変動の緩和に貢献し、その影響に対応できるようになります。

  • 森林地を農作地に変えないことで、森林伐採による温室効果ガスの排出を削減する。
  • 自然の生態系を回復し、日陰樹を植樹することで、大気中の二酸化炭素を吸収し、また日陰を通じて局部的な気温を低下させ、平地と傾斜地の両方で土壌を安定化させる。
  • 浪費を減らすことで、廃棄物からの温室効果ガス排出、および製品製造過程からの温室効果ガス排出を削減する。

2. レインフォレスト・アライアンスの気候モジュール

気候モジュールは、温室効果ガス排出のさらなる削減、二酸化炭素固定化の増大、および農園の気候変動への適応力向上を促す自主基準です。このモジュールに準拠する農園は、以下のことを実践できるようになります。

  • 気候変動が自社農園や地域コミュニティにもたらすリスクを評価する。
  • 栽培、収穫、加工の各過程を通じて排出される温室効果ガスを数量化し、各過程の手法を分析して排出を削減する。
  • 荒廃した土地の再生、再森林化、土壌保全の改良などを通じて、農園の二酸化炭素貯蔵レベルを増加する。
  • 気候変動の結果として変化した栽培期やその他の条件に合わせ、的確に対応する。

この気候モジュールの公開諮問報告書は、こちらでご覧いただけます。

3. レインフォレスト・アライアンス認証農園からのカーボン・クレジット

農園によるカーボン・クレジットの創出を目指す森林再生プロジェクトを開発して、農園における付加的な二酸化炭素固定化をモニターしています。例えば、積極的な植樹や土壌管理の改善を通じて、農園はカーボン・クレジットを販売できるようになります。この結果、新しい収入源を確立して、生態系の回復努力に直接的な金銭価値をもたらせるようになります。このプロジェクトは、メキシコ・オアハカ州の組織、Unidad Ecológica para el Sector Café Oaxaqueño(UNECAFE)の指導の下に策定されました。現在、オアハカ州沿岸部の小規模なコーヒー農園400軒以上が参加しています。

気候モジュールのパートナー組織について

EFICOは、ベルギー資本の民間企業で、コーヒーおよびカカオの生豆の販売に携わっています。1926年に設立され、現在、ベルギー、ドイツ、スイス、ブラジル、エチオピアの事業拠点を通じて、コーヒーおよびカカオ業界のサプライヤと450社の顧客に対し、品質、食品安全性、確実な調達元、そして持続可能性の面でいずれも高い水準のサービスを提供しています。

グアテマラ・コーヒー協会(ANACAFE)は、グアテマラ議会が1960年に制定したコーヒー法に基づいて創設された公的機関です。その活動目標を達成するため、研究者や技術アドバイザーのチームを結成して、国のニーズに合った技術を開発しており、コーヒー業界の生産性と競争力の向上、およびグアテマラ産コーヒーの国内外での販売促進に努めています。

米州熱帯研究基金(FIIT、Inter-American Foundation for Tropical Research)は、グアテマラの環境保護団体で、サステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)の加盟組織でもあります。この気候モジュールの開発過程で技術的な支援を提供し、またグアテマラにおける初の監査機関の管理役となりました。

サステナブル・アグリカルチャー・ネットワークについて

サステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)は、ラテンアメリカとインドで活動する9つの主要環境保護団体が結成した連盟組織です。SANのサステナブル・アグリカルチャー基準は、環境、社会、労働、農業経済の各分野に関する農園の管理・経営方法を規定しています。この基準は、持続可能性に関する以下の10点の原則に基づいて策定されています。

1. 社会・環境管理制度

2. 生態系の保護

3. 野生生物の保護

4. 水質・水源の保全

5. 労働者の公正な処遇と良好な労働条件

6. 職業衛生および安全性

7. 地域共同体との関係

8. 統合的な収穫物管理

9. 土壌管理と土壌保全

10. 統合的な廃棄物管理

気候変動と農業について

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、農業は気候変動の主原因のひとつであり、温室効果ガス排出量の14%を占める要因となっています。土壌浸食や好ましくない灌漑法、肥料や農薬の乱用、バイオマス燃焼、家畜生産などが、その主な理由です。農地拡大のための森林伐採と大規模林業の影響も加味すれば、農業は、世界の温室効果ガス排出量の30%を占めると見積もられています。

エル・プラタニーリョについて

グアテマラ南西部のサンマルコスにあるエル・プラタニーリョ(El Platanillo)は、サステナブル・アグリカルチャー・ネットワーク(SAN)の気候モジュールの検証過程に合格した世界初のコーヒー農園となりました。857エーカー(約346ヘクタール)に上るこの大規模農園では、低木の日陰樹を利用したコーヒー栽培が行われています。

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