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レインフォレスト アライアンスやそのほか持続可能な農業ネットワーク(SAN)に加盟している非政府組織 (NGO)が、持続可能な農業について農園主との対話を始めたのは、15年以上前のことです。SANの生物学者たちは、森林の中でコーヒー栽培を行う伝統的な農法による農園は、野生生物の隠れがになっていることを証明しました。SANでは、農園主、農園労働者、野生生物に恩恵をもたらす農場経営に関し、指針を作成しました。
コーヒー栽培は、ほとんどの生産国において、文化、経済、政治に深く根付いた大きな伝統です。これまで無数の家族が、代々、コーヒー生産に頼ってくらしてきました。農業は全般に何でもそうですが、コーヒーの栽培にもリスクが伴います。コーヒーの農園主は、難問に直面しています。たとえば、供給過剰と安値、厳しい天候、病害虫、費用の上昇、さらには逆風となる政府の政策に苦しむこともあります。コーヒー栽培には、多くの伝統、情熱、プライドがあります。レインフォレスト
アライアンスの持続可能なコーヒー・プログラムに参加している生産者たちは、商品をつくりながら、収益性を増すと同時に、環境面・社会面での責任を果たしたいと考えています。
「近代化」したコーヒー栽培が1970年代に導入されて拡大していく中で、供給量は増えましたが、同時に、環境にやさしく自然と調和した歴史ある伝統的農法が捨て去られることとなりました。新しい農法によって、すでに在庫過剰になっていた市場に、さらに多くの豆が供給されることになりました。そして、コーヒー農園は、自立した野生生物のサンクチュアリから、活気のない殺伐とした単一栽培農地に変わっていきました。野生生物は消え、土壌は流出し、小川は沈泥と農業化学品だらけです。
祖父から引き継いだ伝統的農法と、生産性とコストと環境影響が大きい農学者提唱の新しい農法との間で、バランスを見いだそうとする農園主もたくさんいました。レインフォレスト
アライアンスやそのパートナー団体は、長年にわたってこのような前向きな農園主、科学者、農学者、環境活動家らと協力して、環境にやさしい伝統を維持し、社会的責任に対する意識を高め、経済的に持続可能であるような農場経営の指針をとりまとめました。

現在コーヒー生産者が直面している複雑な難題を解決するためには、包括的な対応が必要です。レインフォレスト アライアンスは、前向きで、科学的で、市場原理に基づいた解決策を提案しています。つまり、持続可能性の認証です。そのために、次のような活動を行っています。
◆ 農園主、科学者、業界の専門家などの情報を得ながら、持続可能な農場経営の指針を作成すること。
◆ 農園主が、生産量と品質を上げながら社会・環境基準を満たすように支援すること。
◆ 基準に沿って農園を検査し、これを満たすところを「認証」できるように、地域の専門家を訓練すること。
◆ 一流の農園で生産されたコーヒーに、レインフォレスト アライアンスの認証を示す緑のシールを貼ること。
このシールによって、生産者は市場で影響力を持てるようになり、消費者は持続可能な農業を支える手段を
得られるようになります。

環境面での利点
◆ 野生生物や絶滅の危機にある種の保護活動が特に行われる。
◆ 農園と農園主を、保全イニシアチブに巻き込める。
◆ 汚染が管理される。
◆ 土壌が保全される。
◆ 小川が保護され、水の賢明な利用が行われる。
◆ 農業化学品の使用が管理され、削減される。
◆ 廃棄物が管理される
◆ 洪水、地滑り、悪天候による被害が軽減される。
社会的な利点
◆ 労働者にとって、労働条件が改善され、公平な待遇が受けられ、確実に賃金が支払われるようになる。
◆ 労働者が、自分たちの持つ権利について知る。
◆ 協同組合による生産、加工、市場取引が行われる。
◆ 認証を受けた農園から、地域社会全体が恩恵を受ける。
◆ 認証を受けた農園が、小川や流水域や植林地といった共有資源の保全や管理に参加する。
◆ よく管理された農園は、「エコロジカル・フットプリント」が小さく、地域社会や原生自然にとって良き隣人となる。
◆ 農園主や農園労働者が、研修や環境教育を受ける。
◆ 森林の中の農園では、農園労働者や近隣住民がちょっと立ち寄って、薪や、果実、繊維質の植物、薬草など
必要なものを得られる。
◆ 認証を受けた農園は、野生生物の隠れがや、人々が景色を楽しむ場所となり、住民の役に立つとともに、
エコツーリズムの観光客を呼べる。
農園主、貿易業者、焙煎業者にとっての利点
◆ 認証を受けた農園は、経営計画を立てており、運営費用の管理ができる。
◆ エコラベルが、交渉の切り札となる。
◆ 認証を受けた商品は、価格を含め、有利な交易条件を受ける。
◆ 技術支援や有利な貸し付けを受けやすくなる。
◆ 市場と直接やりとりができる可能性がある。
◆ 第三者からのお墨付きがあるため、販売促進における信用性が高まる。
◆ リスクの低減と管理が行われる。
◆ 共同の売り込みが行われる。
◆ 農場や市場が多様化する。
◆ 安定性と持続可能性が高い。
◆ 加工・流通過程の管理と追跡可能性(トレーサビリティ)が保証され、生産地が確認できる。
コーヒー農園が抱える経済面、社会面、環境面にかかわる難題に対し、単純な解決策はありません。良好な農業生産による経済効果と、より有利な取引、農園の家族のくらしの向上、環境保全を結びつけた解決策で対応するしかないのです。経済、倫理、環境が、持続可能性の3つの柱です。持続可能性の認証は、農園主を支援し、野生生物と熱帯雨林の生息地を保全し、農園労働者を守り、消費者が環境にやさしい農業に貢献するために簡単でおいしい手段を提供できるひとつの方法です。 |