レインフォレスト・アライアンス認証バナナ

世界の人々はバナナが大好きです。2019年、世界の輸出量が推定2020万トン に達するバナナは、世界で最も重要な食用作物の一つです。1990年代初頭、 レインフォレスト・アライアンスの最初の数年間、  一時は労働者の虐待、広範囲にわたる森林伐採、小川や河川、サンゴ礁の破壊と同義であった業界の変革を最優先事項としました。

レインフォレスト・アライアンスは長年にわたり、世界の大企業の多くと協力してバナナのサプライチェーンを改善し、生産者により持続可能な栽培方法の研修を行い、地域コミュニティやNGO、科学者とのパートナーシップを構築し、業界の変革に取り組んできました。重要な課題は残っているものの、バナナ認証プログラムの対象となっている18カ国において、環境の損傷や人的搾取を削減するために、私たちのアライアンスは大きな進展を遂げてきました。現在、このプログラムは世界最大のプログラムのひとつであり、ラテンアメリカ、アフリカ、そしてフィリピンの18万2,000人以上の労働者のため持続可能な農法とより良い生活に向けた取り組みを前進させています。

シクサオラ川バナナ農園、最初のレインフォレスト・アライアンス認証バナナ農場

シクサオラ川バナナ農園(Platanera Río Sixaola) は、コスタリカのカリブ海沿岸の南端の低地の熱帯雨林と熱帯湿地の間に位置しています。1992年にレインフォレスト・アライアンス認証を取得して以来、シクサオラ川農園はレインフォレスト・アライアンスの農業基準の要件を超えて、100%カーボンニュートラルになることも含めて、新たなさらに野心的な持続可能性の目標を継続的に設定し、それを達成してきました。ここでは、生産者たちは真の意味で自然と調和して働いています。緑豊かな被覆植物が肥沃な土壌に栄養を与え、地域の小川の土手には在来樹木が並び、大雨の際の浸食や洪水から保護しています。そして、これ以上の農地拡大をせずに生産性を高めながら行われています。このような対策により、この農場は地域の野生動物の避難場所となり、その個体数を監視するためのカメラにもしばしば姿が映っています。

より良いバナナのための私たちの取組み

シクサオラ川農園は、持続可能性への「継続的改善」の取組みを通して何が達成できるかを示す輝かしい例です。レインフォレスト・アライアンスの認証プログラムがこの分野全体でより良い実践を促進してきたため、レインフォレスト・アライアンスが農場の持続可能性の取組みを促すのは当然のことです。コスタリカのバナナ生産地の中心に位置するリモンのアース大学(Earth University)の研究部長のルイス・ポカサングレ(Luis Pocasangre)博士は、「認証は、バナナの拡大を避ける意識を生むのに役立っています。認証によって、私たちはより良い農法を実施し、生産性を向上させています」と話します。

ポカサングレ博士は、レインフォレスト・アライアンス持続可能な農業基準が、世界中から彼のプログラムに集まる農学の学生にとって重要な教育ツールになっていることも指摘しています。今後は、レインフォレスト・アライアンスの新しい 2020認証プログラム が気候変動に対する回復力)、継続的改善、データを活用した保証の仕組みに重点を置き、この実践の体系を構築しています。

バナナ生産者の気候変動対策を支援

熱帯地域のバナナ生産者は、以下の様な気候危機の影響を感じています。極端な天候の変化、予測不可能な降雨、新しい地域への害虫や病気の蔓延。地球の気温が上昇し続ける中、気候変動に対応した農法 の広範囲での導入は緊急課題です。

例えば、低地にあるバナナ農場は、特に、地球の気温上昇にともない激しさを増している暴風雨や洪水の被害を受けやすくなっています。洪水は、農業生産性と下流の地域の両方にとって最悪な事態を起こす、深刻な土壌侵食を招きます。この問題に対する気候変動に対応した解決策は、実は、当初は水路を保護するために設計し、長年にわたって行ってきた対策にあります。それは、小川や川に沿って植林することです。豪雨の際には、これらの自然の壁が水路の堤防の決壊を防ぎ、肥沃な土壌流出の防止に役立ちます。

気候変動に対する回復力を強化することは、バナナ生産者が生活を維持し、さらには暮らしを改善することに役立ちます。また、重要な自然生態系の保護にも役立ちます。グアテマラとエクアドルの現地パートナーと協力して、 8,000人以上のバナナ生産者に自然な病害虫管理の研修を実施しています。 この研修は、気候に起因する有害生物の発生の急増に取り組む生産者を支援すると同時に、有害な農薬への曝露から地域社会や生態系を保護するという、双方にとって利点のある取組みです。

バナナ農場での労働者の権利の保護

 エクアドルからフィリピンに至るまで、私たちの認証プログラムはバナナ農場で働く世界の何千人もの労働者の権利を促進しています。レインフォレスト・アライアンスの基準は、最優先事項として、農場に結社の自由の権利を保護するよう求めています。これは、労働者が自分の懸念を自由に発言し、労働問題について団体交渉できるようにする重要な第一歩です。 

危険な労働条件は、この分野では特に懸念される問題であり、その大部分は有毒な農薬の使用に関連したものです。バナナは特に病害虫に弱いため、生産者は強力な農薬に大きく依存しており、労働者や近隣のコミュニティ、地域の野生生物の健康に深刻な影響を与える可能性があります。

レインフォレスト・アライアンス認証は、農薬の使用を厳しく制限しています。最も強力な化学物質は、レインフォレスト・アライアンス持続可能な農業基準のもとで禁止されており、私たちは防護のための最初の一線として自然の力を利用した病害虫管理を促進しています。農作物の全滅を防ぐために農薬が絶対に必要な場合、基準では、農場は低毒性の選択肢を使用し、広範囲にわたる安全研修、防護用品、および洗浄場所を作業員に提供することを求めています。2019年のワーゲニンゲン大学の独自調査で、コロンビアのレインフォレスト・アライアンス認証 バナナ農場の労働者は、非認証農場の労働者と比較して、すべての防護用品を使用する傾向が高いことがわかりました。

レインフォレスト・アライアンス認証バナナでより良い生活を構築

バナナの世界的需要の高さにもかかわらず、ほとんどの生産者はその作物に対し非常に低い代価を受けとっています。実際、多くの人は収入が少ないため、農場を経営することはもちろん、労働者に生活賃金を支払うことも非常に困難です。生活賃金とは、自分と家族全員の適正な生活水準を確保するために必要なお金であり、食費や住居費などの基本的な費用と、想定外の支出を多少の残金で賄うのに十分な金額です。

レインフォレスト・アライアンス認証のバナナ農場では、私たちが生産者に法定最低賃金の支払いを求める一方で、生活賃金に向けても明確に前進しています。  レインフォレスト・アライアンスの2020認証プログラムは、生産者が労働者に支払う賃金(賃金と現物支給)を簡単に追跡し、この合計をその国の適切な生活賃金の基準と比較するのに役立つ重要な革新を導入します。賃金格差が発見された場合、生産者はその後、労働者の代表と協議して賃金の改善計画を策定し、実施しなければなりません。

企業、政府、消費者には何ができるのでしょうか?

持続可能な変革の責任を、生産者だけに負わせることはできません。バナナの市場価格の安さを考慮すると、持続可能性に投資する費用はほとんどの生産者が捻出できる額を超えています。世界的な規模で根強いシステム変革を推進するためには、企業や政府が主導的な役割を果たす必要があります。新しいレインフォレスト・アライアンス2020認証プログラムは 、この取組みにおける 責任の共有をより強く強調しています。レインフォレスト・アライアンスは、強力なパートナーシップを構築し、世界の主要な企業と協力して、持続可能性への共同投資の重要性と、取組みを進めている生産者に報いる必要性を強調しています。同様に、レインフォレスト・アライアンス認証を受けたバナナを選ぶことで需要が高まり、それがより責任あるバナナ業界を支えることになるという消費者の意識向上にも取り組んでいます。

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